萩(Hagi)
萩
萩焼の宗家として350年もの歴史を持つ坂倉家。その15代を襲名されたのが坂倉新兵衛さんです。坂倉新兵衛さんは、萩焼に象嵌の技法を取り入れた作家としても有名ですが、その名をさらに世に知らしめたのは、2016年に開催された「新兵衛の樂 吉左衞門の萩」展に他なりません。共に15代を襲名する坂倉新兵衛さんが樂焼を、樂吉左衛門さんが萩焼を手掛けたこのコラボレーション展は、今後、現代茶陶を語る上で非常に大きなエポックメーキングな出来事となるに違いありません。
Profile
1949 山口県長門市に生まれる(14代坂倉新兵衛の長男)
1974 東京芸術大学大学院陶芸専攻修了、父14代坂倉新兵衛に師事
1978 15代坂倉新兵衛を襲名
1981 NHK山口放送局賞を受賞
1983 朝日新聞社賞を受賞
1984 日本工芸会正会員となる、朝日新聞社賞を受賞
1988 長門市芸術文化奨励賞を受賞
1989 山口県芸術文化振興奨励賞、下関市長賞を受賞
1997 近鉄松下百貨店賞を受賞
2004 山口県選奨(芸術文化功労)を受賞
唐津/李朝(Karatsu/Yi Dynasty)
李朝
古松淳志さんは、京都大学を卒業後、古陶に魅了され、李朝陶で有名な故吉田明氏に師事。現在は南伊豆に割竹式登り窯を築き、師のスタイルを受け継ぎ、粉青沙器の作品を中心に作陶されています。近年は、象嵌の技法をさらに高め、龍や虎の模様など、まるで細工物を想わせるような作品を発表され、多くの方を驚かせています。
Profile
1973年 神奈川県生まれ
1996年 京都大学農学部卒業、吉田明に師事
2005年 静岡県賀茂郡南伊豆町にて独立
2012年 割竹式登窯完成、炎色野にて初個展開催、以後、各地で個展開催
天目は、元は茶葉の産地だった天目山一帯の寺院に於いて用いられた天目山産の茶道具で、鎌倉時代に中国の浙江省にある天目山の禅院に学んだ僧侶たちが、帰国にあたって持ち帰った黒釉のかかった喫茶用の碗を天目と呼んだのに由来するといわれています。
釉調や文様で曜変天目・油滴天目など数種に分類され、天目釉と呼ばれる鉄釉をかけて焼かれた、黒釉のかかった陶磁器全般を指すものとされています。